
ミレーの「種をまく人」という作品が、山梨県立美術館にある。オレんちの家族は、美術にはほとんど興味の無い人間ばかりだが、唯一、この美術館に家族で出かけた事があった。オレが、高校生の時、デザインの勉強を始めたのが、きっかけだったか、忘れたが。力強い絵だな(その頃あまり興味無かった)としか覚えていない。
パリにいる時、南の方に電車で一時間程行った、バルビゾンという村で、ミレー等が住んでた所があると知って、妻と行ってみることにした。なんとかという駅で降り、バスに乗り、なんとかというところで、自転車を借りた。本には、自転車ですぐ行けそうな事を書いてあったが、バルビゾンにはなかなかたどり着かない。それも、森の中の一本道を二人でひたすら走った。日帰りでパリに帰ろうと思ってたから、焦る。雨まで降って来た。一時間位、自転車で走ったが、森が続くのみだった。
開けた場所があったので、そこでひと休みすることにした。山の中なのに、バカデケー石の彫刻があるなーと思い、よく見ると、どうやら自然石っぽい。それも、大量にあって驚く。表面がゾウの皮膚みたいになった、巨岩だらけの森。ガイドブックには載ってなかったが、相当変な所だ、ここは。バルビゾン到着まで、あと二十分。 つづく